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大卒だって無職になる "はたらく"につまずく若者たち 単行本 – 2012/10/31
知識も能力もあるのに働けない……
一体、彼らは何につまづくのか?
若者支援の最前線の現場で
現代の若者たちの“つまずき"から“立ち直り"までを追った
6つのストーリー
<「はじめに」より>
そのときでさえ、僕は大学を卒業したら働くものだと思っていたし、まさか“働けない"なんてことは夢にも思いませんでした。社会の状況をまったく知らなかったといえばその通りなのですが、少なくとも僕の周りには大学を卒業しても、働くことにつまずく可能性が誰にでもあることを語る人はいませんでした。
<主要目次>
第1話 有名国立大学を卒業したけれど。
~ひきこもりになってしまったH君のこと~
第2話 四月一日がタイムリミット。
~おとなしくまじめが取り柄の草食系女子R子さんのこと~
第3話 人生初の挫折は退職だった。
~一度も失敗をしたことがないというI君のこと~
第4話 賢そうでスマートなのに……。
~仕事ができそうに見えてもできなかったW君のこと~
第5話 親に安心してもらいたい。
~自分自身の意に染まぬ離転職を繰り返すY君のこと~
第6話 大卒の若者だって大変だ。
~ウチのNPOにやって来た悩みを抱える若者たち~
- 本の長さ184ページ
- 言語日本語
- 出版社エンターブレイン
- 発売日2012/10/31
- ISBN-104047284467
- ISBN-13978-4047284463
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登録情報
- 出版社 : エンターブレイン (2012/10/31)
- 発売日 : 2012/10/31
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 184ページ
- ISBN-10 : 4047284467
- ISBN-13 : 978-4047284463
- Amazon 売れ筋ランキング: - 778,607位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

氏 名 工藤 啓
職 業 特定非営利活動法人「育て上げ」ネット 理事長
生年月日 1977年06月02日 東京生まれ
略 歴 平成10年:成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科中退
平成13年:米国ベルビューコミュニティーカレッジ卒業
同年 :青少年就労支援NPO「育て上げ」ネット設立
平成16年:特定非営利活動法人化
現在、同法人理事長として若年者就労支援に携わる
2011年4月より、明治大学特別招聘教授
2012年7月より、金沢工業大学客員教授
内閣府、厚生労働省、文部科学省など委員歴任
著 書
『「ニート」支援マニュアル』(PHP研究所)
『育て上げ ― ワカモノの自立を支援する』(駿河台出版)
『16才のための暮らしワークブック ― 生きていくのにかかるお金は月いくら?』
(主婦の友社)
『NPOで働く-社会の課題を解決する仕事-』(東洋経済新報社)
受 賞 平成18年 6月 社会貢献財団「21世紀若者賞」
平成19年 6月 内閣総理大臣「再チャレンジ支援功労者表彰」
平成20年12月 多摩信用金庫「多摩グリーン賞(経営部門)優秀賞」
平成21年 2月 経済産業省「ソーシャルビジネス55選」
平成21年 7月 NPO法人アイ・エスエル
ソーシャル・ビジネス・プランニング「社会イノベーション賞」ほか
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
そうじゃないということが、この本を読んでよくわかりました。
筆者は、「"はたらく"につまずく若者たち」を助けるNPOを活動しています。
本書は、筆者と他者との会話を通じて、そのNPOにやってきた「つまづいた若者たち」の話をするようなストーリーです。
基本、会話形式なので、とても読みやすい。
そして、その「他者」が「普通の人」たちが当然思うような質問を口にすることで、いろいろな実態が見えてきます。
「何で健康なのに働かないのか?」
「親に問題があるのではないか?」
「もっと厳しく活を入れるべきではないのか?」
「精神的な病気なのではないか?」
「どこか、普通でなはない大きな問題を抱えた人なのでは?」
そんな、ある種ステレオタイプ的な質問を通じて、いかに「ちょっとしたきっかけ」でつまづいてしまう現実が見えてくる。
そう思うと、もしかしたら自分もどこかでつまづき、はたらくことができなくなっていたかもしれない、と感じた次第です。
でも、少しだけ思うのです。
結局のところ、「はたらかなくても死なないから」ではないか、と。。。。。
筆者に、是非その答えを聞きたいです。
かなり多様なパターンの若者が登場し、彼らに対して働き盛りの社会人が抱きがちなステレオタイプがいかに的外れかがよく分かる。そして彼らの漠然とした悩みは多くの社会人の悩みとも通づるものがあり、社会人読者も彼らのうちの何人かに対して共感できると思う。著者の言う通り、(今問題なく働けているように見える人でも)誰もがつまづきうるのであり、まずその事実を謙虚に受け止めるということに、本書を読む価値がある。
なお、大卒者が無業となる社会的要因といった問いに対して、本書は、大卒者数の増加や、企業側が即戦力を求めることといった一般論以上の答えをしていない。それよりも個別事例それぞれの事情の説明に重点が置かれている。直接的な社会批判も殆どないが、著者の問題意識は随所に現れており共感できる。
「これはちょっと、甘えていると言われても仕方ないんじゃないか」と思う実例もあるが、社会が激変しているのに「新卒一括採用」制度に振り回されて働くことに躓いてしまったとしか思えない若者の話は深く考えさせられた。
有名大学を卒業して大手ゼネコンに就職してものの3年で辞めてしまいネットを訪れたI君。小さな建設コンサルタントの面接にこぎつけるが口ベタでうまく立ち回れず不採用に。それでもI君は面接のお礼状を出し次の就職先を探しているとコンサルト会社から短期アルバイトで働いてみないかという誘いがある。アルバイトで働いてI君は丁寧な仕事ぶりが認められて正社員となる。
面接の時は若者らしい覇気や勢いを感じられなくて不採用にしたが、その後の丁寧な対応をみて働いているI君の仕事ぶりを見てみたいと言う気持ちになったのだという。
面接のときにはどうしても「話すこと」のコミュニケーション能力ばかりで判断してしまうが、会社が必要としている業務能力と面接の時のコミュニケーション能力は相関関係があるとは限らない。
有名国立大学を出て外資系医療機器営業職を1年で辞めたW君。
賢そうでスマートなのに仕事ができない。怠けているという評価しか得られない。
スタッフが会話の中の何気ない一言からW君は空間認知が苦手だとわかる。
自分の得意な事と苦手な事がわかる事によりW君は司法書士事務所で働く事になる。
つまずく可能性は誰でもある。
大切な事は
大きく転んでしまわないようにする。
転んでしまっても大きなけがをしないように、しっかりと受け身を録れるようにすること。
すぐに起き上ってまた歩き始められるようにする事。
「今の若者は・・・」と中高年は言うが彼らが就職した時は会社や社会に若者を育て上げる余力があったが、現在は即戦力を求められている。
すぐに働ける人間なんていないと思う。
本書に登場する「働くことにつまずいた」若者は実に多種多様です。有名国立大学を卒業したあと4年間引きこもった人。面接にて自己PR・志望動機が答えられず「私には何もない」と感じるようになった人。希望通りの会社に入社したものの、それまでの人生で「失敗経験」が殆ど無かったことから失敗することを怖いと感じ、そのプレッシャーから入社から3年間力を抜かず働き続け、結果会社をやめてしまった人。大学卒業後は外資系の医療機器メーカーで働き、おしゃれなヘアスタイル・ブランド物で占められたファッションで軽い雑談も問題なく出来る人・・・。
本書の中で著者の友人が「大卒でニートになった人には、"気が弱かったり内気だったりする"という共通項があるのではないか?」という仮説を著者に述べる場面があります。私も本書を読む前は同様のイメージを持っていましたが、本書を読んだ後は「そんな単純な話じゃない」と認識を改めました。
また、著者は若者支援に従事するNPOの理事長ですが、そんな著者でも、NPOに訪れた若者が結局のところ何を考えていたのか、何に悩んでいたのかが分からないことが多いことを明かしています(著者は若者の過去を無理に聞き出すことよりも、未来に向けて一歩踏み出す手助けをすることを重視しているとのことです)。このことからも、自分で勝手に「働くことにつまずく若者は〜だ」というストーリーを創り、それをもって何かを分かった気になることには問題があることを実感しました。
“フツウ”は、正社員として就職する。
そんな“フツウ”の人生を送れなかった若者たちを
ストーリー形式で語っていく本。
・有名国立大卒後、4年間ひきこもりの青年
・まじめで、おとなしいのが取り柄の女性
・初めての挫折が、退職だった青年
彼ら彼女らが、どのように考え、何を思い、
何をきっかけに、どのように就職へと進んでいくのか、
手に取るようにわかる。
今の日本社会では、
大卒でも無職になるのが、フツウ。
そこから、やり直せるルートが、
具合的にいくつか示されている。
そのため、登場する若者たちと同じ悩みを抱えている人にとっては、
大いに役立つことだろう。
ただ、ひとつ残念なことは、
「正社員として働くこと」が、ゴールになっていること。
起業や、海外就職など、
正社員として働くこと以外のルートの具体例も読みたかった。